抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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最初の報告から20年が過ぎて高次高調波の研究は,その物理的機構の解明から,軟X線領域のコヒーレント光源の開発,そしてアト秒科学へと進展してきた。高調波の発生は,光電場の1サイクルの中で起こる電子のトンネル電離とそれに引き続く輻射再結合過程を原理としており,アト秒オーダーの時間スケール内で生じる光と電子の相互作用に関してきわめて興味深いさまざまな物理現象を具現化してくれる。その発生は,紫外から軟X線領域にかけて数十オクターブにわたるコヒーレントな光を発生するというきわめて魅力的な光源を提供するのみならず,その発生過程を用いて原子や分子内の量子ダイナミクスをアト秒精度で観測する手段をも提供するユニークな現象でもある。本稿では,高次高調波によるアト秒パルスの発生とそれを利用した原子・分子のアト秒量子ダイナミクスの観測に関して著者らの研究成果を中心に最近の進展を報告する。(著者抄録)