抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
高齢者自身に意識や行動を問う際,母集団を高齢者全体とし統計的無作為標本抽出による調査を実施する場合は,認知症や加齢による虚弱など健康上の問題から,自分自身の力による回答が困難である人を一定の割合で含むことになる。これらの人々,すなわち自力回答が困難な人々は調査不能となってしまう可能性が非常に高く,その存在を無視することは,調査そのものが「高齢者」に対する調査ではなく,「健康な高齢者」に限定された調査となってしまうことに他ならない。そこで本稿は,この「健康状態」に起因する調査不能を最小限に押さえるために,東京都老人総合研究所・東京大学・ミシガン大学の共同調査プロジェクトが利用している代行票(proxy sample)の特徴と意義について検討した。その結果,代行票調査対象者は身体活動能力が高くないこと,そのため代行票の利用によって「健康状態」に起因する調査不能をある程度軽減することが可能であることが明らかになった。(著者抄録)