抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では豪雨による斜面の表層崩壊に着目し,その発生条件を遠心場降雨実験により調査した。降雨強度(r
p)30mm/hrと降雨量(R
p)300mmを実大豪雨の標準条件に設定し,50g場における実験を行った。本実験では水と粘性が水の50倍であるシリコンオイルの2種類を用いて降雨を再現し,粘性の違いが遠心場再現に与える影響についても考察を加えた。模型の降雨強度と降雨量の条件はダルシー則を仮定した相似則に基づいて決定した。さらに,雨滴の粒径は1/50となる微小なミストで再現し,過大な衝撃力が地盤に作用しないよう工夫した。透水性が異なる模型地盤を豊浦砂とシリカ100の2種類で作成した。r
pに対する飽和透水係数(k
sp)の比を降雨浸透指標(I
r)と定義し,I
rの違いが崩壊に与える影響を調査した。その結果,I
r=1.78では斜面表層に飽和層が形成され,崩壊する現象が確認された。一方,I
r=50では,地盤に浸透した降雨が速やかに消散するため,表層に飽和度の増加が見られず,変形も小さいことがわかった。以上より,I
rの値の減少に伴って降雨中における斜面表層の不安定性は増加することが明らかになった。(著者抄録)