抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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配電系統において太陽光発電を中心とした分散形電源の導入が拡大しているのに対し,電力中央研究所は,電力品質や保護・保安面での問題の発生を防ぎ,将来にわたり円滑な導入を可能にする新しい系統技術として「需要地系統」を提案した。その実用化のためには,運用管理システム,ループコントローラ,需給インターフェイス,通信システム,等の構成要素,ならびにこれら構成要素を用いた運用制御方式を設計・開発し,解析・実験による検証を通じて需要地系統の運用制御基本技術を確立する必要がある。それに対し,需要地系統の各構成要素を設計し,それらの構成要素を用いた各運用制御方式を開発・実証した。主な成果を示す。 1)電圧適正化方式:系統側,分散形電源側各方式,ならびに両者の協調方式をそれぞれ開発し,実証ならびにシミュレーション評価した。その結果,LPC集中制御方式を適用すると,1配電線の分散形電源導入量100%まで対応可能であること,また,分散形電源との協調を図るとLPC必要容量を最大50%程度削減でき有効であることを明らかにした。 2)保護・保安方式:配電線地絡事故を対象とした,運用管理サブシステムによる自律分散形保護方式を開発し,実証評価した。その結果,設計通り,事故検出,事故区間分離,および転送遮断による単独運転停止が適切に行われ,目標とする1秒以内での事故区間の無電圧化を達成できることを明らかにした。 3)系統停電時の自立運転方式:LPCと分散形電源による高圧配電線自立運転方式,および蓄電池と負荷選択遮断を併用した低圧系統自立運転方式,をそれぞれ開発した。実証試験により,いずれも設計通り自立運転することを検証した。