抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本稿では,標記の絵図の標題を対象に巡見使の休泊所として利用された民家の特徴,休泊に備えての改造箇所,休泊時の使われ方等に着目し,絵図標題に言う「休泊所」としての特質を検討した。その結果,「御料御巡見衆御休泊所絵図」19枚中,本稿で対象とした7枚から,山間の小村にあった民家が,巡見使の休泊に対応するために改造され,巡見使と居従者の休泊に利用された様子を具体的に知ることができた。民家の中には床を備えた座敷を持たない例,あるいは,巡見使2名が利用したため次ノ間も巡見使の居所として使用する例が見られ,これらの場合には「置床」を臨時に設けて対応した。巡見使の休泊利用時には,事前の改造や屏風の設置といった工夫をしながら,「給仕人通り」に見られるような各部屋の独立性を保つ動線を実現していた点が注目される。