抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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阿寒湖周辺における野生エゾシカ(Cervus nippon yesoensis)の生体捕獲が餌場利用個体数に及ぼす影響を評価した。捕獲は2005年,2006年および2007年に1月から3月まで実施した。生体捕獲前の2002年から2004年までの餌場利用個体数は変動が少ない,あるいは年を経るにつれて有意に増加する傾向を示した(P<0.05)。これに対して,生体捕獲が実施された後では,個体数は1月より3月が少なく,有意差が認められた(P<0.05)。さらに,2006年および2007年ともに,個体数は一冬を通じて,月を経るにつれて減少した。阿寒湖北西部において行った冬期のロードセンサスの総個体数は,2002年から2004年まで年を経るにつれて増加した。一方,2005年以降冬期のロードセンサスでは,毎年1月に最大値を記録した。また,2年間継続して捕獲を実施した場所では,捕獲効率が低下した。これらのことから,給餌場を利用するエゾシカの生体捕獲が周辺の個体数を減少させることが示唆された。(著者抄録)