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J-GLOBAL ID：200902231257345940   整理番号：09A0283188

高潤滑性窒化チタン-二硫化モリブデン複合膜の創成

Production of High Lubricious Titanium Nitride-Molybdenum Disulfide Composite Thin Films

著者 (2件)： 神崎昌郎 (東海大 工) ,  鈴木敬之助 (東海大 大学院)
資料名： トライボロジスト  (Journal of Japanese Society of Tribologists)
巻： 54  号： 3  ページ： 201-208  発行年： 2009年03月15日 
JST資料番号： F0390A  ISSN： 0915-1168  CODEN： TORAEO  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本報では高硬度,高密着力,高耐熱性などの優れた特性を有するTiN膜の摩擦係数低減を目標としてMoS₂を添加し,TiN-MoS₂複合膜を形成し実験的に研究した。これにより得た主な知見を次に示した。1)MoS₂ターゲットヘの印加電力によらず,TiN-MoS₂複合膜は非晶質のTiNと結晶性が低いMoS₂で構成されていること,2)TiN-MoS₂複合膜の硬度はMo/Tiの上昇(MoS₂含有量の増加)により低下するが,いずれのTiN-MoS₂複合膜もMoS₂より硬度が数十倍以上高く,MoS₂含有量が少ない(Mo/Ti=0.4)場合は10GPa以上の硬度であること,3)TiN-MoS₂複合膜のはく離臨界荷重(密着力)はMoS₂含有量が少ない場合,TiN膜に匹敵する密着力を示すこと,またその密着力はMoS₂含有量の増加に伴い低下するが,MoS₂膜と比べて高密着力であること,4)MoS₂含有量の多いTiN-MoS₂複合膜はDLC膜に匹敵する低摩擦特性を示すこと,5)TiN-MoS₂複合膜は200°Cでも耐摩耗性は低下せず,低摩擦特性を維持することなど。

シソーラス用語： *複合膜 ,  *硫化モリブデン ,  *チタン化合物 ,  窒化物 ,  薄膜 ,  潤滑膜 ,  マグネトロンスパッタリング ,  摩擦 ,  ナノインデンテーション ,  硬度 ,  潤滑 ,  付着力 ,  摩擦係数 ,  耐熱性 ,  *摩耗特性 ,  密着性 ,  耐摩耗性
準シソーラス用語： 潤滑性 ,  *窒化チタン ,  *摩擦特性 ,  *二硫化モリブデン

分類 (2件)： 潤滑一般  (QB02010S) ,  気相めっき  (WC08022K)

引用文献 (21件)：

• 松室昭仁. ダイナミックイオンミキシング法によるTi-N系薄膜の形成とその機械的性質. 日本機械学会論文集 (A編). 1998, 64, 618, 154
• (社) 応用物理学会薄膜・表面物理分科会編. 薄膜作製ハンドブック. 1991, 222
• 佐々木道子. Ti系薄膜の高真空中における摩擦・摩耗特性. 真空. 2001, 44, 3, 302
• NAKAMURA, I. Surface Modification of TiN Films by Nitrogen Ion Beam Irradiation in Ethylene Gas Atmosphere. Vacuum. 2004, 74, 659
• 鈴木秀人. DLCの成膜技術. 2003, 10

タイトルに関連する用語 (5件)： 潤滑性 ,  窒化チタン ,  二硫化モリブデン ,  複合膜 ,  創成