抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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水系を対象とした砂防計画においては,上流の土砂供給源の影響が下流に伝搬する過程を解釈する必要がある。筆者らは,既に,側方からの供給土砂がSediment pulse(以下,初期パルス)形成の一つの原因であることを把握し,1出水による初期パルスの発生実態を求めている。今回の研究では,初期パルス発生後の変化を出水ごとに追跡し,出水規模や土砂供給条件,特に粒径が土砂移動に与える影響を考察した。研究対象地として,豪雨直後に側方から供給された土砂により初期パルスが形成された十勝川水系札内川二の沢川とした。初期パルスを構成する河床堆積物は,表面最大礫径0.3~0.4mの粘板岩,砂岩を供給源とする砂礫であった。河床変動,河道滞留土砂の粒径につき調査し,流出土砂量,出水規模,堆積曲線と土砂移動量を求めた。