文献

J-GLOBAL ID：200902233884225830   整理番号：09A0935033

閉環メタセシスを利用する置換芳香族化合物の合成

Synthesis of Substituted Aromatic Compounds Using Ruthenium-Catalyzed Ring-Closing Metathesis

著者 (3件)： 吉田和弘 (千葉大 大学院理学研究科) ,  今本恒雄 (千葉大 大学院理学研究科) ,  柳澤章 (千葉大 大学院理学研究科)
資料名： 有機合成化学協会誌  (Journal of Synthetic Organic Chemistry, Japan)
巻： 67  号： 9  ページ： 876-888  発行年： 2009年09月01日 
JST資料番号： F0383A  ISSN： 0037-9980  CODEN： YGKKAE  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 置換芳香族化合物は多くの研究分野で重要物質として幅広く用いられているため,これらの有用な合成法の開発は重要である。既存の合成法は,芳香族求電子置換反応で新たな置換基導入を行っていたが,この方法では環上に複数の反応点を持つ芳香族化合物を原料とした時,位置異性体や過剰置換生成物が生成する問題があった。ここでは,置換基をあらかじめ所望位置に配置した非環状前駆体の,閉環オレフィンメタセシス/芳香族化,および閉環エニンメタセシス/芳香族化による,フェノール類,ベンゼン類,3-ヒドロキシピリジン類およびスチレン類などの多用途芳香族化合物への新規合成アプローチについて記述した。単純さ,柔軟性,および位置異性体生成の回避に関しての利点が,芳香族化合物の合成法としてのこの方法の融通性を証明していた。

シソーラス用語： 化学合成 ,  *芳香族化合物 ,  *閉環メタセシス ,  *芳香族化 ,  カルベン錯体 ,  ルテニウム錯体 ,  遷移金属触媒 ,  触媒反応 ,  互変異性 ,  異性化 ,  酸化 ,  脱水反応 ,  フェノール類 ,  芳香族アミン ,  エニン ,  逐次反応
準シソーラス用語： Grubbs触媒 ,  スチレン類 ,  互変異性化

分類 (2件)： 芳香族単環化合物一般  (CF05010L) ,  環化反応,開環反応  (CF02050I)

引用文献 (131件)：

• 1) For a comprehensive review, see: “Modern Arene Chemistry” ed. by D. Astruc, Wiley-VCH, Weinheim, 2002
• 2) For examples, see: (a) P. Bamfield, P. F. Gordon, Chem. Soc. Rev., 13, 441 (1984)
• (b) R. L. Danheiser, S. K. Gee, J. Org. Chem., 49, 1672 (1984)
• (c) P. Turnbull, H. W. Moore, J. Org. Chem., 60, 644 (1995)
• (d) T. Takahashi, Z. Xi, A. Yamazaki, Y. Liu, K. Nakajima, M. Kotora, J. Am. Chem. Soc., 120, 1672 (1998)

タイトルに関連する用語 (3件)： 閉環メタセシス ,  置換 ,  芳香族化合物