抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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電力変換器の大容量化を目的として,SiCやGaNなどの高速かつ高耐圧なパワーデバイスの開発が行われているが,その高速なスイッチング動作により,サージ電圧・スパイク電流の発生や高周波漏れ電流,EMIなどの問題を引き起こすことがある。そのため,一般に電力変換器のゲートドライブ回路と制御回路の間には,光絶縁が使われている。これに対して,MOSFETやIGBTなどの自己消弧デバイス用のゲートドライブ回路には,制御信号だけでなく,電力を供給する必要があり,高周波漏れ電流の低減を目的として,ドライブ回路への電力供給についても種々の絶縁方式が提案・研究されている。本論文では,制御信号と電力供給の両者を光絶縁した高速・高耐圧パワーデバイス用共振形ゲートドライブ回路について検討を行った。提案する共振ドライブ回踏の動作特性および消費電力低減効果を理論的に検討し,MOSFETおよびIGBTへ適用した場合の動作特性を実験により確認した。その結果,一般的なゲートドライブ回路に比べて,共振ドライブ回路は消費電力を約1/5に低減できることを確認した。また,共振ドライブ回路への電力供給に光絶縁を適用することにより,パワーデバイスや共振ドライブ回路に急峻な電位変化があっても制御回路や電源に漏れ電流が流れることはなく,良好な動作が可能である。さらに,提案回路の出力インピーダンスが低いため,パワーデバイスの帰還容量に起因する変位電流が流れても,ゲート・ソース間電圧の変動をほとんど生じることがなく,誤ターンオンを抑制できることを明らかにした。