抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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牧場採草地へのシカ侵入防止法を確立する上での基礎的知見を得ることを目的とし,入来牧場におけるシカの出現頭数の季節的変化を明らかにするとともに,採草地における防護柵の設置がシカの侵入に及ぼす影響について検討を行った。防護柵には高さ120cmの金網の上部にネット(175cm,ネット区)あるいは電線(140cm,電柵区)を併用した。得られた結果は以下のとおりである。1)シカは年間を通じて入来牧場内に侵入し,ピーク時の2~3月には一晩に200頭近いシカの侵入が確認された。2)ネット区および電柵区ともに柵設置後にも侵入シカ頭数の増加がみられたことから,防護柵による効果は認められなかった。3)柵設置45日目において,ネット区および電柵区ともに多くの箇所で柵の破損が認められ,ネットや電線の弛みの他に,とくに金網の基部にシカが通り抜け可能な多くの間隙が生じていた。したがって,シカの行動特性に考慮したより効果的なシカ侵入防止法の開発が緊要である。(著者抄録)