抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究は,カーブ走行時の運転挙動特性に関する年齢依存性を調べた研究である。若年者,高齢者ともに10名ずつの被験者に,3Dドライビングシミュレータで構成されたサインカーブ道路を走行してもらった。走行軌跡とカーブ道路との相互相関を調べた結果,ほとんどのコースにおいてカーブに先んじてハンドルを切っていることがわかった。カーブに対する先行時間は,高齢者の方が若年者よりも高かった。これは人間の予測的制御メカニズム(先行制御)に依るものであると考えられ,また,高齢者の走行速度は若年者の約50%であるにもかかわらず,脱輪回数は,高齢者の方が圧倒的に多かった。これらの結果から次のようなことが言える。高齢者は,自分の反応速度の遅れを補うために走行スピードを落とし,カーブに先んじてハンドルを切る。しかしそれにもかかわらず,こうした補償的運転は不十分で,安全な運転には至らない。(著者抄録)