抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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現在,「元素」という概念は,自然科学特有の概念のみならず,一般社会にも通用する。このため,21世紀の社会人として当然持つべき素養となっている。一方,近年の学習指導要綱の中で,学校の各過程を通して理科として身に着ける必要のある概念として,「粒子」が取り上げられている。そして,元素に対応する粒子概念として「原子」がある。元素は個性的,個別的であるが,粒子は,没個性的であり,共通性を強く意識した概念である。本稿では,学校理科において「元素」を学ぶ意義を「粒子」との対比を意識しつつ論じた後,中学校と高等学校での指導要領での「元素」と「原子」の取り扱いについて解説した。更に,学校「理科」教科書における「元素」の扱いについて触れ,とりわけ,中学校では,学習指導要綱に元素がないため,これを回避した言葉として[原子の記号」を使用していること等を述べた。