抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2006年にフィリッピンのレイテ州で発生した大規模な地すべり地の再調査によって得られた新たな知見を加えて,地すべりの要因について論じられている。地すべりの誘引としては,従来の調査報告で指摘されているとおり,地形や降水量であり,フィリピン断層に関連した亀裂の存在とその破砕帯が厚い透水層を形成していることが要因と考えられる。一方筆者たちは,熱水活動に起因した地下水と変質部に生成したスメクタイトに着目した。すなわち,すべり面の不透水層の形成には熱水作用によって形成されたスメクタイトが関与しており,スメクタイトはすべり面のみではなく,亀裂が発達する岩石と亀裂の見られない岩盤との境界深部にまで不透水層が形成されたことが,表層崩壊ではなく,大規模な地すべりを起こしたものと考えた。