抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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熱水の移動・循環の指標であるマンガンと鉄の挙動を明らかにするため,明神海丘カルデラの東部(H3)と西部(H2),伊豆小笠原海溝のH1および四国海盆のH4から2004年の4月に海水および懸濁粒子を集め,マンガン,鉄およびリンについて分析を行った。その結果,明神海丘カルデラの水深1,000m以深における溶存態MnおよびFeの極大層における濃度は,それぞれ70~100nmol L
-1および2.6~8.0nmol L
-1と非常に高いことがわかった。溶存態MnおよびFe濃度は,H3に比べてH2で高く,その濃度比(Fe/Mn)も後者が高かった。H2およびH3への熱水の影響には,差があることが推察された。また,懸濁態MnおよびFe濃度は,熱水の影響が考えられる水深1,000m以深で高いことがわかった。懸濁態Fe濃度に占める酸化物態Fe濃度の割合はH3で高い。このことから,熱水活動により供給された二価Feが水和酸化物から酸化物へ変化し除去される過程が推察された。(著者抄録)