抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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化学反応の脱着生成物の回転ならびに振動エネルギーはボンド形成,ボンド破裂および遷移状態の構造などの動的プロセスに関する情報源になる。CO酸化におけるCO
2生成物のエネルギーはCO
2の赤外化学発光スペクトルの解析によって決定可能である。しかしながら,熱的表面反応におけるこれらエネルギーの角度分解(AR)測定は,実験の困難性のためにこれまで報告例がなかった。本総説ではPd表面上のCO酸化のAR測定に関する最近の進展について詳細に報告した。内部ならびに振動エネルギーの両方が極角と方位角,表面構造,回転/振動モードなどに依存することが明らかになった。脱離分子の検出-赤外発光測定-角度分解の組み合わせた独自の方法を用いて,表面でのCO反応の遷移状態とエネルギー分配ダイナミックスに関する新規の立体情報の知見が得られる。反応を微視的に解明し制御する上で,遷移状態とその動きの解明は重要であり,未だ緒についたばかりであるが,理論計算の結果とあわせて表面化学の発展に寄与するところ大と期待される。