抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
圃場条件下の土壌水分状況は不可避的に乾燥から冠水まで変動する傾向がある。そのような変化する水文学的条件により良く適応する遺伝子型はそのような条件下で根系発育を維持する能力を有すると推測される。本研究は,側根形成に基づく根系発育の変動的水分ストレスに対する反応,および種子根と節根軸の伸長およびそれらの側根,分枝,および種子根軸内の通気組織の発育の根系発育における寄与を評価することを目的とした。2好気的遺伝子型(UPLRi7とNSICRc9)および1潅漑水田遺伝子型(PSBRc82),および染色体断片置換系統群(CSSLs)の親遺伝子型(日本晴とKasalath)の幼植物を水耕法で生育した。幼植物は,ポリエチレングリコール添加液による乾燥条件に7日間,その後O2欠乏不活発条件に7日間(乾燥-不活発条件),あるいは逆の連続条件(不活発-乾燥条件)に暴露した。両条件下で,好気的遺伝子型は潅漑水田遺伝子型より大きな側根を形成する能力を示した。変動的不活発-乾燥条件では,好気的遺伝子型における側根形成により大きく寄与する根の形質は,側根の分枝に密接に関連するより速い種子根伸長およびより大きな節根形成であった。変動的乾燥-不活発条件では,より高い通気組織形成によって媒介されたより速い種子根伸長およびより大きな節根形成であった。Kasalathは両変動的水分ストレス条件で日本晴よりはるかに大きな側根を形成する能力を示した。これは遺伝的混乱のより少ない有望な根形質の正確な同定にCSSLsの有用性の可能性を指摘する。(翻訳著者抄録)