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J-GLOBAL ID:200902244218476862   整理番号:08A0781111

固体高分子形燃料電池用白金代替触媒の研究動向

著者 (2件):
資料名:
巻: 17  号:ページ: 39-46  発行年: 2008年08月10日 
JST資料番号: L1693A  ISSN: 0918-7510  CODEN: KUENE9  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 解説  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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固体高分子電解質膜を用いる固体高分子形燃料電池(PEFC)の酸素還元触媒として,白金や白金合金が用いられているが,酸化還元触媒能は十分でなく室温での理論電圧1.23Vのうち0.3V程度の過電圧を生じている。また,PEFCの本格普及を考えると,白金の資源量も大きな問題である。このような状況を鑑み,安定で高活性な白金代替触媒の研究開発が強く求められている。これまで非白金酸素還元触媒として,特に遷移金属錯体系とカルコゲン化合物が系統的に研究されている。遷移金属錯体系として安定なコバルト金属中心とする錯体が多く研究されてきており,近年では安定性を増すための高分子化や分子集合体を利用した触媒設計が行われている。実用化に向けて,更なる触媒能の向上,触媒担体への高分散化などが検討課題であろう。カルコゲン化合物は酸性電解質中で優れた酸素還元触媒能を持ち,メタノールに対して不活性である場合が多いため,直接メタノール形燃料電池用カソード触媒としての利用も検討されている。筆者らは,4及び5族遷移金属を中心とした化合物が酸性電解質中で安定であり,かつ酸素還元触媒能を持つことを見出してきた。TaON等の新規触媒は酸性電解質中で十分な化学的安定性を持ち,PEFC作動電位範囲での電気化学的安定性も確認した。金属Zrをターゲットとして,反応性スパッタ法によりZrOxNy薄膜触媒を作製した。結晶性の高いZr2ON2の構造がベースで表面欠陥を持つ化合物が,酸素還元触媒能を持つのではと予想している。タンタル系材料を用いて比較的比較的高活性な粉末触媒を作製することに成功し,出発物質TaC0.58N0.42から酸化の度合を制御し,微量の酸素を含む雰囲気での熱処理により,部分酸化した触媒を作製した。酸化度(DOO)=0であるTaC0.58N0.42の酸素還元開始電位は0.6Vであり,活性は低い。完全酸化物であるTa2O5の酸素還元触媒能も低い。それに対し,DOOが0.3-0.97の範囲で,酸素還元開始電位が0.85V以上の高い値をとった。ある程度部分酸化が進行すれば,高い触媒能を持つようになると考えられる。ZrOxNy薄膜触媒も部分酸化したTaC0.58N0.42も,酸化物をベースに窒化あるいは表面酸素欠陥の生成によって,酸素還元活性を示すようになる。
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分類 (1件):
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電気化学反応 

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