抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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水産基本計画は,1)消費者に信頼される養殖生産,2)養殖生産物の需給の安定,3)総合的・効率的漁場利用,の3点を魚類養殖業の課題に掲げる。過剰生産が内在化する魚類養殖業の生産調整・構造再編をすすめ,「経済的秩序」を達成する筋道は容易に見出せない。本論は1~4で斯業の現状を分析し,「規模の利益」=スケールメリットの成立の立証・再確認により,ファミリー・ファーマー=漁家ではなく企業経営が経済的基軸をしめることを解明する。その上にたって魚類養殖業の課題を論じ(5),企業経営を中核とする生産者組織=業種別組織を築くことを主張する。締めくくりとして,6において漁家を基盤とする漁協の主導性と経済的基軸をしめる企業の地位とのズレ,すなわち漁業法・水協法体制に基づく現行の漁業制度と経済的実態の乖離が大きく,後者=実態にあわせた前者=制度の手直し・修正を,特定区画漁業権の改正を提言する。水産基本計画に即せばほぼ,1)2)に3・4が,3)に1・2・5・6が対応する。(著者抄録)