抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
ロボットの長時間活動における電源供給問題の解決策の一つとして,従来とは違った角度からアプローチを試み,作業を行うためのロボットとは別に救援専用ロボット(バッテリ運搬用ロボット)を用意して,作業ロボットのバッテリが低下したら救援ロボットが作業用ロボットの位置まで新たなバッテリを運搬し,交換する「バッテリサポートシステム」を提案する。このシステムを実現する上で必要となる要素技術を,「バッテリ残量検出機構」,「システム管理サーバ」,「ドッキングのための位置補正手法」,「バッテリ交換機構」,「バッテリステーション」の5つに細分化し,それぞれの機構の検討・開発を行った。「バッテリ残量検出機構」では,電流値を用いた残量検出手法を採用しロボットのように負荷変動によって電圧が瞬間的に大きく変動するロボットのようなシステムでも安定した検出が行えるように考慮した。また,環境内に「システム管理サーバ」を設けることで,作業ロボットや救援ロボットの状態の情報を一元管理し,ロボット間の位置関係やタスクの優先順位などを考慮に入れた効率の良い救援タスクの割当てが可能になるように工夫した。「ドッキングのための位置補正手法」では,環境認識や障害物回避を行うために,ロボットにもともと搭載されているCCDカメラと,それで認識可能な赤外線LEDを利用することで,現在のシステム構成を活かしたドッキングのための位置補正手法を考案した。「バッテリ交換機構」は,12[V]のバッテリ2つを同時に交換できる機構を設計・製作して,動作確認を行った。さらに「バッテリステーション」を合わせて製作することで,バッテリサポートシステムの一連の流れを継続的に実現することが可能となった。最後にこれらの要素技術を統合して実際に屋内環境で行った実験から,一連のシステムが正確に動作することが確認でき,システムの有用性と実用性を示すことができた。