抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
持続可能性指標において効率性と衡平性の概念がどのように扱われているかを概観する。まず,いわゆる統合指標には,その成り立ちから包括型と分離型があり,効率性の概念の作り方が若干異なることを指摘する。しかしながら,いずれにせよ現状の統合指標の多くは,強い持続可能性の基準を満たすものではなく,持続可能性指標として問題があることも指摘する。一方,エコロジカル・フットプリント(EF)は,強い持続可能性の基準を満たす指標のひとつである。EFは自然資本に着目し社会経済的な要素については考慮していないと思われがちであるが,その分析で用いられるグローバル・フットプリント概念では,世代間だけでなく,地域間ひいては個人間の衡平性が配慮されている。さらに,最近では,Shared Responsibility(分担責任)という考え方から,消費者と生産者の責任の分担に関する研究が進められている。効率性と衡平性はともに政策決定の際の重要な指針を提供するものであり,各指標にいかに取り込まれているかを理解することが必要である。(著者抄録)