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J-GLOBAL ID:200902245954407513   整理番号:09A0792240

新規有用株の確立とシステム生物学による代謝制御機構の解明 オイル産生微細藻の産業利用

著者 (5件):
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巻: 18  号:ページ: 60-64  発行年: 2009年08月10日 
JST資料番号: L1693A  ISSN: 0918-7510  CODEN: KUENE9  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 解説  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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藻類とは「酸素発生型光合成を行う陸上生物以外の生物」の総称で,互いに異なる10前後の系統群が含まれる。藻類は,光エネルギーを使って二酸化炭素と水,無機塩類のみから炭化水素鎖を含んだ化合物を合成し,一部の種においてはそれらを細胞内に蓄積するため,クリーンな燃料の生産者として注目されている。微細藻類をバイオ燃料の供給源として利用する場合,脂質の蓄積量の他,その種類(炭素鎖長や構造)や培養の容易さ(増殖速度,至適温度,光の利用率)が重要な要素となるが,多くの手づかずの藻類が有用性の評価を待っていると考えられる。ゲノム解析技術の進歩により,遺伝子情報が公開され,微細藻がどのような酵素を持つか予想できるが,ゲノムから分かる情報だけを積み重ねて代謝を包括的に理解することは不可能である。それを補う技術として,生体内の代謝物質について短時間で網羅的,かつ定量的なデータを得るメタボローム解析が注目されている。また,このような網羅的解析から得られる大量のデータをもとに,生物の新たな生命現象を解明する研究は,システム生物学と呼ばれている。慶應大学研究所は,2002年に世界に先駆け,キャピラリー電気泳動ー質量分析計(CE-MS)を開発した。CE-MSは,代謝産物の中でも中心代謝経路上に多いイオン性物質を網羅的に解析することが可能である。また,脂質については,高速液体クロマトグラフィー・質量分析計(LC-MS)を用いて網羅的分析を行っている。CE-MSとLC-MSを組み合わせることにより,微細藻に含まれる数千種類の物質を検出でき,現在,そのうち約400物質を固定することが可能である。温度や通気量,光強度などの培養条件を厳密にコントロール可能な装置内で微細藻を培養し,増殖期と窒素栄養欠乏ストレス負荷後の細胞を経時的に採取してメタボローム比較した。これにより。この微細藻が蓄積する脂質の種類や細胞の窒素栄養欠乏応答により引き起こされる中心代謝物質と脂質代謝物質の変化が明らかになった。さらに,分類群の異なる種やゲノム情報が公開されている緑藻・コミナドリムシ(クラミドモナス)についてもメタボローム解析を行っており,幅広い種間における代謝制御機構の共通性を調査すると同時に,ゲノム情報をもとにした他の網羅的解析との統合により代謝制御の分子機構を明らかにしたいと考えている。
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分類 (1件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
生物燃料及び廃棄物燃料 

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