抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本稿は無線通信の互換性標準の協力的な設定に,産業コンソーシア,私的同盟,標準設定委員会が果たす役割を検討した。フォーマルな組織は協力を強調するが,企業は標準を私的利益に合致させようと激しく競争する。3GPPに調整される第3世代無線通信標準の1つ,UMTS(ユニバーサル移動通信システム)を調べた。3GPP内での正式な標準化に加えて,企業は私的同盟を形成し,他の産業コンソーシアに加入する。その中で企業は情報を交換し,技術仕様を議論しつつ技術的解決を図り,結果的に新技術仕様の構築に影響を与えると推定された。検証の結果,コンソーシア加入と連結の双方が標準設定において重要であること,場合によっては一方が他方より有効であることがわかった。例えば技術仕様の構築はコンソーシア参加による学習とネットワーク機会により依存するが,変更要求の段階ではコンソーシアとの連結が標準設定に強い力をもつ。ネットワーク連結すべてが等価ではなく,ネットワークの構造と特性を考慮する必要がある。