抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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平安時代貴族住宅で,主として東あるいは西対を会場として開催された代表的儀式・臨時客を取り上げ,対の南面が儀式空間として用いられた要因について考察する。1)対が会場となった初期の例を見ると,関白・藤原頼忠が主催した例と摂政・藤原兼家の及びそれ以降の例とでは異なる。頼忠の場合は対の東・西面のうちの寝殿側の面が用いられていたが,兼家移行の例では対の南面が使われていた。2)頼忠第では寝殿が頼忠の居所であり,兼家第では対が兼家の居所であったことが,1)の違いの原因であると考えられる。3)頼忠第と兼家第における居所の違いには,入内したむすめが中宮等となって還り,里第として用いされた際に寝殿が御在所とされたことが関係したと思われる。