抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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配電系統への分散形電源の連系の増大に伴い,特定の系統に大量・集中連系されるケースが増えており,このとき分散形電源の出力による逆潮流に起因して配電線の電圧が上昇し,これに対して電圧を適正値に保つために,分散形電源の出力抑制が頻発することが問題となっている。従って,出力抑制ではなく無効電力による電圧上昇抑制対策が必要となる。本検討では,分散形電源が大量に連系された場合の配電線の電圧上昇による逸脱を,分散形電源自身の無効電力を利用して自律分散的に制御することにより補償する方式について,モデル系統により検証を行った。この結果,系統インピーダンス推定値の抵抗分とリアクタンス分に基づく無効電力を出力する方式(インピーダンス推定制御)は,ワンブランチモデルからは最適と予想されるが,より実系統に近いモデル系統では,配電系統の枝分かれにより末端ほどリアクタンス分に対する抵抗分の割合が大きくなることから,過補償となることがわかった。また,連系点電圧を連系なしのときの電圧に維持する方式(電圧変動零制御)や,上下限電圧に維持する方式(不感帯付電圧一定制御)は,各分散形電源間の無効電力の配分が非効率的となることがわかった。