抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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愛知万博会場のマイクログリッド実証研究設備を利用した自立運転の検証試駿を2005年9月から10月にかけて20日間にわたり実施した。その結果,インバータを介して系統連系する複数の新エネルギー発電装置と負荷とから構成されるマイクログリッドの自立運転において,回転機電源がなくても,負荷変動時も電力を安定に供給できることを実証した。愛知万博終了後に実証研究設備を中部臨空都市に移設し,実証試験を継続してきた。中部臨空都市での自立運転試験は,自立系統電圧制御性能の改善,連系する太陽光発電設備(PV)容量の増加,1台目PAFC起動方法の改善に着目して実施した。本報告では,自立系統電圧制御改善策として実施したNaS電池のPAFC送電端電力変動抑制制御の効果,および系統連系(GC: Grid Connect)モードで運用するPAFCの力率調整による効果について報告する。中部臨空都市で実施した自立運転実証試験,およびPAFCの制御改善のシミュレーション検討で得られた結果をまとめると以下のようになる。1)自立系統電圧調整能力の向上:NaS電池によるPAFC送電端電力変動抑制制御と,力率改善用コンデンサの運用により,自立系統確立後には自立系統電圧はほぼ定格に維持され,特に,NaS電池によるPAFC送電端電力変動抑制制御を運転開始後は,-1.0%~+1.55%の範囲に入る結果となった。2)自立起動制約条件の緩和:自立起動するPAFCの補機電源を,外部電源ではなく待機中のPAFC#2から供給することができた。この試験結果より,同等のシステムではさらにソフトスタート時間を短縮し,GI機自身の電圧で補機電源を供給できる可能性が確認できた。3)太陽光発電の連系量の増加:自立系統に定格容量330kWのPVを接続しても,自立系統電圧,周波数を安定に制御できることが確認できた。