抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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反復再生可能描画システム(Polca)は,対象をモデル化した描画を行うことが可能なドロー系ソフトウェアである。そして,その特徴は,学習者のメタ認知を促し,概念変化を確実なものにできるように描画履歴の反復再生機能を持たせている点にある。また,本システムは,バージョン1.4から「しおり」機能を実装しており,表示したい描画のステップとステップ間を範囲指定して「見る」モードで選択的に再生することも可能である。本稿では,小学校4学年の理科「水のすがた」において,Polkaを活用した授業を実践し,その中で,描画の記述内容とその変化,「しおり」機能の学習過程への効果的な位置付けについて検討した。この結果,しおり機能を学習過程の中に位置づけ,しおり機能を使用して説明する場や内容を考えることで,履歴の振り返りが生まれ,対話が活性化したり,発表ポイントが明確となっていることが示された。一方,「どこにしおりをつけたのか,場所や間が分からなくなった」という意見の様な扱い易さの点における課題も露呈された。今後は,この様な成果と課題を踏まえつつ,Polkaの持つ特徴を活かしつつ,理科学習における活用のあり方を探っていく方針である。