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J-GLOBAL ID：200902250107955044   整理番号：09A0461892

利根川水系に生息するトビケラ幼虫の重金属元素含量とその季節変動

Concentrations of Heavy Metals in Caddisfly Larvae of the Tone River System and Their Seasonal Variations

著者 (5件)： 相澤省一 (群馬大学大学院工学研究科応用化学・生物化学専攻) ,  角田敦子 (群馬大学大学院工学研究科応用化学・生物化学専攻) ,  安田正次 (現在所属 千葉大学海洋バイオシステム研究センター) ,  角田欣一 (群馬大学大学院工学研究科応用化学・生物化学専攻) ,  板橋英之 (群馬大学大学院工学研究科応用化学・生物化学専攻)
資料名： 分析化学
巻： 58  号： 4  ページ： 273-285 (J-STAGE)  発行年： 2009年 
JST資料番号： F0008A  ISSN： 0525-1931  CODEN： BNSKAK  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 利根川の支流である渡良瀬川と桐生川に生息するヒゲナガカワトビケラ(Stenopsyche marmorata)の幼虫について,Cuをはじめ,As,Cdなどの10種類の重金属元素を原子吸光法及び機器中性子放射化分析法で定量し,月単位での含量の季節変動を調べ,河川水の重金属元素汚染指標生物としてのトビケラの有用性を検討した.足尾銅山の閉山から30年以上,精錬所の操業停止から20年近くたっても,30~40 km下流の渡良瀬川では桐生川に比べて生息するトビケラの重金属元素含量が高い.そのトビケラ中の重金属元素は春から秋にかけて含量が増加し,冬場になると減少する傾向にある.しかし,渡良瀬川では夏季での月単位での含量変動が激しく,トビケラが生息する河川水の水温の効果だけでは含量の季節変動を説明できない.河川環境の重金属元素汚染指標生物としてトビケラは有用であるが,月単位での重金属元素の含量変動を考慮し,重金属元素汚染の有無を精査する必要がある.(著者抄録)

シソーラス用語： *河川 ,  *トビケラ類 ,  重金属 ,  *重金属汚染 ,  季節的変動 ,  *ICP-MS分析 ,  試料調製 ,  痕跡量成分 ,  同時定量 ,  温度依存性 ,  *原子吸光分析 ,  *中性子放射化分析 ,  環境モニタリング ,  生物指標 ,  汚染監視 ,  幼虫 ,  銅鉱山
準シソーラス用語： Stenopsyche marmorata ,  利根川

分類 (2件)： 有機物質中の元素の各種分析  (CC08032B) ,  河川汚濁  (SB02020F)

引用文献 (29件)：

• 1) 群馬県環境森林部環境政策課編 : "群馬県平成20年版環境白書", p. 84 (2008).
• 2) Q. Zhou, J. Zhang, J. Fu, J. Shi, G. Jiang : Anal. Chim. Acta, 606, 135 (2008).
• 3) N. Bonada, N. Prat, V. H. Resh, B. Statzner : Annu. Rev. Entomol., 51, 495 (2006).
• 4) K. L. Goodyear, S. McNeill : Rev. Environ. Contam. Toxicol., 158, 129 (1998).
• 5) 相沢省一,角田欣一,赤塚昌義,井上定夫,赤岩英夫,分析化学 (Bunseki Kagaku), 43, 865 (1994).

タイトルに関連する用語 (9件)： 利根川 ,  水系 ,  生息 ,  トビ ,  ケラ ,  幼虫 ,  重金属元素 ,  含量 ,  季節変動