抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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この研究では,現在情報の不足している木材と各種構造用面材との摩擦係数測定を実施した。針葉樹合板,広葉樹合板,OSB,MDF,火山性ガラス質複層板(VSB),鋼板について,木材および面材の繊維方向(強軸方向)のすべての組み合わせについて,摩擦係数を測定し,以下のような結果を得た。1.静止摩擦係数は0.2から0.4で,概観的にMDF>針葉樹合板>広葉樹合板>VSB>鋼板>OSBの順となった。2.動摩擦係数の静止摩擦係数に対する比は0.6から0.9で,平均値ではVSB>鋼板>広葉樹合板>OSB>針葉樹合板>MDFの順となった。3.摩擦係数は木材の比重と負の相関を持つことがわかった。4.木材の繊維に直交方向の摩擦係数は繊維に平行方向の摩擦係数より大きかった。合板表板の繊維方向についても,同様な傾向が見られたが,定量的な差は少なく,またOSBのストランド配向方向の影響はごくわずかであった。(著者抄録)