抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,内湾域の環境悪化には植物プランクトンの過剰増殖の影響が重要視されている。植物プランクトンの増殖を引き起こす栄養塩の起源は,河川・外海・湾内の貧酸素水塊中での再生産と多岐にわたり,それぞれの利用度合いも時間的・空間的に異なると予想される。しかし,物理的に複雑な内湾域で,起源の異なる栄養塩の寄与を定量的に明らかにした例はない。植物プランクトンのδ
15Nは基質として取り込むDINのδ
15Nとフラクショネーションによって決定される。それゆえ,δ
15Nの流れを追い,両者の関係性を明らかにすることで,起源の異なる栄養塩が湾内の一次生産に与える影響を解明することが可能となる。著者らは,伊勢湾において硝酸のδ
15Nを周年を通して実測することで,その変動特性を明らかにした。本発表では,実測変動を基に,伊勢湾の3次元流動・生態系モデルにδ
15N情報を組み込み,低次生産機構の解明を試みた。(著者抄録)