抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,土地の有効利用のために土壌改良の必要性が高まっており,土壌改良剤には石灰系材料が用られ,それに含まれるカルシウムの水和により硬化する。しかし,改良対象土壌にはフミン酸が多く含まれており,フミン酸がカルシウムと反応して,水に不溶のフミン酸カルシウムを生成し,このフミン酸カルシウムは,石灰粒子の表面を覆って石灰の水和を阻害する。石灰系材料は水和を阻害されると硬化が起こらないので,フミン酸を含む土壌に石灰系材料を添加しても土壌改良効果が現れないので,土壌中のフミン酸量を知る必要がある。そこで土壌中に含まれるフミン酸を簡便に抽出・測定する方法を検討した。全てのフミン酸を溶解できる有機溶媒は見つからなかったが,極性有機溶媒には一部が溶解し,非極性溶媒には殆ど溶解しなかった。また,フミン酸の溶解には溶液のpHが大きく関与していることが分かった。溶液のpHとフミン酸の溶解度の間の関係を調べ,フミン酸溶解量がpHに比例するすることが分かり,それによるフミン酸の抽出・定量法を提案した。