抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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放射性炭素14濃度によるバイオマス製品におけるバイオマス炭素含有率測定法を詳細に報告した。バイオマス製品中のバイオマス炭素含有率を測定することは,市場において信頼性を確保するうえで非常に重要である。バイオマス炭素含有率は,ASTM D6866法に基づき現代炭素率(pMC,percent of Modern Carbon)から求めることができる。現代炭素率(pMC)の値は,標準物質中に含まれる放射性炭素14濃度とサンプル中に含まれる放射性炭素14濃度を比較することにより求めることができる。化成品中の放射性炭素14濃度は,液体シンチレーションカウンタ(LSC)と加速器質量分析(AMS)装置により求めることができる。LSCはバイオエタノール入りガソリン(E5,E10)のような液体サンプル中のバイオマス炭素含有率を求めることができる。一方,AMSは,ほとんどの有機,無機化合物,例えば,でんぷん,セルロース,エタノール,ガソリン,無機添加剤を含むポリマー複合体のサンプル中のバイオマス炭素含有率を求めることができる。AMSはガス状や固体状のサンプルを測定することができる。これは,AMSが上記サンプルを化学変換を含む前処理により作成したグラファイトを測定するためである。木質系バイオマスを原料とするバイオマス製品は,100%以上のバイオマス炭素含有率が得られることが示された。これは,1950年頃に行われた大気圏核実験により人工的に放射性炭素14が大気圏に注入されたためである。今後,国際標準規格(ISO規格)としての測定法とするために,より多くのデータ収集と補正法の開発が必要である。(著者抄録)