文献
J-GLOBAL ID:200902254123044294   整理番号:09A0159379

代謝プロファイルから示されるサルコシンの前立腺がん進行への関与の可能性

Metabolomic profiles delineate potential role for sarcosine in prostate cancer progression
著者 (27件):
資料名:
巻: 457  号: 7231  ページ: 910-914  発行年: 2009年02月12日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
がんの発生と進行は,複数の複雑な分子的事象を特徴とする。がんを臓器限局性と転移性に区別している分子ネットワークの解明により,がんの浸潤性と侵襲性に対する重要なバイオマーカーを同定できる可能性がある。ヒト腫瘍での遺伝子とタンパク質の発現は,詳しいプロファイリングが行われているが,腫瘍の進行を特徴付けるメタボロームの包括的な変化については,ほとんど明らかにされていない。我々は,ハイスループットの液体およびガスクロマトグラフィと質量分析とを組み合わせて,前立腺がんに関係する262個の臨床検体(組織42検体,並びに尿および血漿各110検体)から得た1,126個を超える代謝物のプロファイリングを行った。これらの偏りのないメタボロームプロファイルにより,良性の前立腺がん,臨床的に限局性の前立腺がんと転移性疾患とを識別することができた。アミノ酸であるグリシンのN-メチル誘導体であるサルコシンは,前立腺がんの転移性への進行に伴って大幅に増加し,尿中で非侵襲的に検出可能である。侵襲性の前立腺がん細胞株でも,良性の前立腺上皮細胞に比べるとサルコシン濃度が上昇していた。グリシンからサルコシンを生成する酵素グリシンN-メチルトランスフェラーゼをノックダウンすると,前立腺がんの浸潤は減少した。外部からのサルコシンの添加,またはサルコシン分解につながる酵素サルコシンデヒドロゲナーゼのノックダウンにより,良性の前立腺上皮細胞に侵襲性の表現型が誘導された。アンドロゲン受容体とERG遺伝子融合産物は,サルコシン経路の構成成分を協調的に制御している。今回我々は,前立腺がん進行におけるメタボロームの変化をプロファイリングすることで,サルコシンが,がん細胞の浸潤性と攻撃性の重要な媒介手段である可能性を明らかにした。Copyright Nature Publishing Group 2009
シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

準シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

分類 (1件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
腫ようの化学・生化学・病理学 
物質索引 (1件):
物質索引
文献のテーマを表す化学物質のキーワードです
タイトルに関連する用語 (4件):
タイトルに関連する用語
J-GLOBALで独自に切り出した文献タイトルの用語をもとにしたキーワードです

前のページに戻る