抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
(CO
2)冷媒の特長,エコキュート開発の経緯,最近の技術動向,今後の課題などを解説する。(CO
2)冷媒の場合は,フロンのように凝縮することがなく,水の加熱に伴って(CO
2)の温度が徐々に低下し,水と(CO
2)の曲線がほぼ一定の温度差を保ちながら熱交換している。そのため,高い成績係数が達成できる。エコキュートは電力中央研究所が行ってきた(CO
2)冷媒の基礎研究の成果を踏まえ,東京電力,デンソーと共同で開発したものである。開発機は,省エネ性や環境性に優れている。このため,急速に普及が進展している。ヒートポンプは基本的に,四つの過程,要素機器から構成される。圧縮機,凝縮器,膨張弁,蒸発器である。高効率な圧縮機は,機械損失と内部漏れ損失を同時に低減することで開発できるが,これらは相矛盾する要求である。この課題を解決するためにメーカ各社はそれぞれ保有する技術を駆使し,圧縮機の開発を行った。給湯熱交換機については,水と冷媒の温度差の小さい熱交換が可能でかつコンパクトであることが要求される。熱交換の温度差が小さいということは,熱交換機が大きくなってしまうことを意味する。メーカ各社それぞれ異なる技術で,温度差が小さくても小型化が可能な熱交換器の開発を行った。(CO
2)冷媒の場合,給湯熱交換器出口,すなわち膨張弁入口において,相当程度のエネルギーを保有しているため,このエネルギーを何らかの形で回収することによりサイクルの高効率化を図ることができる。このための技術が開発され,実機に適用されている。タンクの断熱については,性能の良い断熱材の開発・採用が進んでおり,さらに,一歩進んで,真空断熱材も採用されつつある。