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J-GLOBAL ID:200902255470820519   整理番号:09A1163510

大形交流回転機におけるカーボンブラシ摺動特性の銅リング・ 鉄リングの比較(第一報)

Comparison of Carbon Brush Sliding Characteristics with Copper Ring and Steel Ring in Large Alternate Rotating Machine
著者 (6件):
資料名:
巻: 129  号: 11  ページ: 1030-1037 (J-STAGE)  発行年: 2009年 
JST資料番号: X0451A  ISSN: 0913-6339  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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大形交流回転機の多くが採用している,ブラシ/コレクターリングによる摺動接触集電機構は,高度の信頼性が要求されている。摺動接触集電に関しては,直流機の整流,電気鉄道での集電について数多くの研究があるが,交流発電機・電動機のブラシとコレクターリングに関する研究で公表されているものは少ない。一方,フイールドからの経験的知見として,直流機では,小さな火花は皮膜生成に有益であるが,過大火花に限って有害であるのに対して,交流機のスリップリングの火花は小さくても危険信号であるとされてきた。著者らは,カーボンブラシ摺動における,この経験的知見について現象的な解明をめざすとともに,リング損傷の防止,予防の観点から重要と考えられる接触電圧降下と接触点温度,リング上のアーク残留物について研究し,その低減法についても展望を開こうとしてきた。本論文は,各種リング材と各種ブラシ材質における接触電圧降下の数年にわたる研究経過をまとめたものである。 1)接触電圧降下から考えると,鉄系リングでは,半径が直流機(銅リング)より小さいので,熱放散が悪くなり,接触点温度が高くなる。 2)接触点温度解析から,接触点温度は鉄系のほうが銅系よりはるかに高い。これは,鉄は銅に比べて,抵抗率がおよそ8倍大きいので,熱放散が悪化して,接触点温度が上昇すると解釈できる。 3)アーク移行直前に,接触点に生じる溶融ブリッジのin-situ観察によれば,鉄系では,銅系より数倍大きな溶融ブリッジが生成する。またアークヘの移行は,銅系では溶融金属が薄く広がるのに対して,鉄系では大きな堆積物が残るという差がある。この差は,金属の粘性・表面張力が,鉄系では,銅系よりかなり大きいためと考えられる。このアーク痕の差は「直流機では多少の火花は心配ないが,交流機の火花は小さくても危険信号」との経験則を現象的に説明するものと考える。 4)リングに変形のある場合には,周速により接触電圧降下は大きく上昇する。 5)リングに変形がある場合の接触電圧降下の増加は,ブラシ圧力の増加で回避できる。
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分類 (1件):
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発電機・電動機一般 
引用文献 (11件):
  • (1) 炭素材料学会:「電機用ブラシとその使い方」, 日刊工業新聞社, pp. 45-97 他 (1976)
  • (2) 一木利信: 「電機用ブラシの理論と実際」, コロナ社, pp. 1-65 他 (1978)
  • (3) IEC-60034-2 Ed.3.0, p. 37 (1972-01)
  • (4) R. Holm: “Electric Contacts” Fourth Edition, Springer-Verlag, pp. 1-152, pp. 393-412 他 (1967)
  • (5) 電気学会 電気規格調査会標準規格:「JEC-2120-2000 直流機」, 第1版,電気書院,pp. 58-59 (2001)
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