抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本製品のレベルが高いのは,日本企業の品質管理や製品開発が優れているからであり,その根本には日本企業の経営管理のあり方がある。台湾における「日本的経営」(以下,JM)の移転プロセスを論理的に分析するために,JMの変遷および先行研究について整理した。海外移転の視点からJMを横断的に認識できる代表的な識者を取り上げ,以下1)-3)にてJMの特徴を検討した。1)アベグレンにおけるJMの提起と抽出:三種の神器(終身雇用制,年功序列,企業別組合),2)伊丹におけるJMの抽出:資本主義に対して人本主義,3)加護野におけるJMの抽出:愚直の経営と状況論理。3者の考え方を統合すると,基盤としての長期雇用の重要性を指摘している。長期雇用はただの制度ではなく,付加価値を高めようとする概念から発生した。長期的な視点でみると,長期雇用は熟練や知識創造を生み,組織全体のレベルアップにつながる合理的なシステムを生み出す。また3者の国際経営と長期雇用についての主張を整理した。知識創造こそがJMの優位性であるが,それは国際的な移転が可能で,アジアに移転されていることが実証されている。