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J-GLOBAL ID:200902256805710124   整理番号:08A0677759

線虫の味覚ニューロンの機能的非対称性と走化性におけるその計算的役割

Functional asymmetry in Caenorhabditis elegans taste neurons and its computational role in chemotaxis
著者 (7件):
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巻: 454  号: 7200  ページ: 114-117  発行年: 2008年07月03日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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線虫(Caenorhabditis elegans)の走化性は細菌の走化性と同様に,誘引物質濃度の時間の微分によるバイアスのかかったランダムウォークが関与するが,微分をどうやって計算するのかはわかっていない。レーザー焼灼実験では,塩に対する走化性の喪失が最大になるのは,ASE化学受容ニューロン(ASELとASER)の焼灼であることから,この一対のニューロンが主要な役割を果たすことが示唆されている。これらのニューロンは解剖学的には左右相同であるが,これらは遺伝子発現やイオン選択性に著しい非対称性を示す。今回我々は,無処置の動物でASEニューロンのカルシウム濃度を光学的に測定することにより,さらに別の非対称性を明らかにする。ASELはオン細胞で塩化ナトリウム濃度の上昇によって刺激されるが,一方,ASERはオフ細胞で塩化ナトリウム濃度の低下によって活性化されるのである。両方の応答とも確実なものであるが一過性であり,このことはASEニューロンが濃度の絶対値ではなく,その変化を伝達することを示している。シナプス伝達と知覚伝達に関する変異体からの記録により,オン-オフの非対称性はASEニューロン間の固有の違いによることが示される。片側活性化実験で,非対称性は行動出力のレベルに及んでいることがわかり,ASELは前方移動(真っすぐ進む)の期間を延長し,一方ASERは方向転換(曲がる)を促進する。注目すべきことに,ASEニューロンの入力と出力の非対称性はまさに,化学受容情報の時間微分を計算するための,単純であるが新規のニューロンモチーフの非対称性であり,線虫の走化性の基本的計算法となっている。他の化学受容ネットワークにもオン細胞とオフ細胞が存在するという事実から,このモチーフが味覚や匂いによって移動方向を決める動物に共通のものであることが示唆される。Copyright Nature Publishing Group 2008
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