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J-GLOBAL ID：200902257809520326   整理番号：09A0982448

マツ材線虫病抵抗性クロマツのさし木苗生産における密閉ざしの有効性

Usefulness of the Closed Cutting System for the Vegetative Propagation of Pinus thunbergii Resistant to Pine Wilt Disease.

著者 (4件)： 大平峰子 (森林総合研 林木育種セ 九州育種場) ,  倉本哲嗣 (森林総合研 林木育種セ 九州育種場) ,  藤澤義武 (森林総合研 林木育種セ) ,  白石進 (九大 大学府農学研究院)
資料名： 日本森林学会誌  (Journal of the Japanese Forest Society)
巻： 91  号： 4  ページ： 266-276  発行年： 2009年08月01日 
JST資料番号： F0858A  ISSN： 1349-8509  CODEN： NSGICL  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： クロマツのさし木による高品質で廉価なマツ材線虫病抵抗性苗の生産方式を確立するため,抵抗性品種の実生苗を採穂台木として,密閉ざし(ビニールハウス内および露地)とミストざしの生産性を比較した。その結果,密閉ざしでは発根率が急激に上昇したため,梅雨までに根系が十分発達して床替え活着率が高くなる傾向がみられた。また梅雨に床替えしたさし木苗は,翌春に床替えした同齢のさし木苗より大きく成長することが明らかとなり,育苗期間が1年短縮された。しかし,露地での密閉ざしでは,6月以降に発根率が上昇せず,高温による障害を受けたと考えられた。また,抵抗性規格苗1万本を生産するのに必要な経費を試算した結果,ビニールハウス内で密閉ざしを行い,梅雨に床替えを行う生産方式が経済的に優れ,現行の接種検定つき実生苗生産方式に比べ約10%の経費を削減できることが示された。(著者抄録)

シソーラス用語： *植物病害 ,  マツノザイセンチュウ ,  *耐病性 ,  *クロマツ ,  挿木 ,  育苗 ,  福岡県 ,  費用効果分析
準シソーラス用語： *マツ材線虫病 ,  ミストざし ,  密閉ざし

分類 (2件)： 造林一般  (FF03010A) ,  線虫による植物被害  (FC04073L)

引用文献 (27件)：

• BROWNE, R. D. Effects of ortet age on adventitious rooting of jack pine (Pinus banksiana) long-shoot cuttings. Can. J. For. Res. 1997, 27, 91-96
• FOSTER, G. S. Genetic control of rooting ability of stem cuttings from loblolly pine. Can. J. For. Res. 1990, 20, 1361-1368
• 藤本吉幸. マツノザイセンチュウ抵抗性育種事業-技術開発と事業実施10か年の成果-. 林木育種場研究報告. 1989, 7, 1-84
• 後藤晋. クロマツの挿し木増殖における発根条件の検討. 日林九支研論. 1999, 52, 57-58
• 石川広隆. アカマツとクロマツのさし木の発根適温について. 日林講, 1963. 1963, 74, 215-217

タイトルに関連する用語 (5件)： マツ材線虫病 ,  抵抗性 ,  クロマツ ,  さし木苗 ,  有効性