抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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自動車部品サプライヤーに関しては,これまでも多くの研究がなされてきた。自動車が2~3万点の部品から構成される複雑な製品特性を持つことを考えると,さまざまな部品を供給する部品サプライヤーの存在も軽視してはならない。本文では,自動車部品サプライヤーのネットワーク分析について,その重要性を自動車関連およびネットワーク関係の先行研究をもとに考察した。まず,自動車産業の先行研究から,自動車メーカーと部品サプライヤーという両者の関係をいかに構築するのかが重要な要因であることを指摘した。次に,こうした部品取引ネットワークを考察するために,ソーシャル・キャピタルやネットワーク分析に関する先行研究をレビューした。ソーシャル・キャピタルはネットワークに属することで得られる資源を指し,情報や技術,関係自体など多様な概念であることが分かった。単に結合関係にあれば得られるものではなく,相互作用を通じて享受できるものである点で,自動車部品のサプライヤーを考察するうえで有用となると考えられた。また,ネットワーク分析の各指標によって全体の構造や各企業のネットワーク内の位置(度合)が明らかになることで,従来の定性的考察では見えなかった部分の究明に貢献することが分かった。