抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ジャンボジェット機の質量は333tonであるので,働く重力は3.3MNである。これをその翼面積(511m2)で浮かせるには,単位面積あたり6.4kN/m2の力が必要である。この力(揚力)は圧力としては6.4kPaである。つまり翼の下面の圧力が上面より△P=6.4kPa大きければ,ジャンボジェット機を浮かすことができる。この圧力をベルヌーイの定理:△P=ρ(△u)/2で流速の差△μに変換すると,△μ=99m/Sである。ジャンボジェット機が巡航速度で飛んでいるときは,向い風の流速222m/s(=800kmm)に対して,翼の上面で相対的に+50m/sの,下面で逆方向(進行方向)に一50m/sの,付加的な流れが生じていることになる。この翼上下の流速の差を生じさせているのが翼まわりの渦である。一般に渦は2次元では対にでき,3次元では渦輪として生じる。飛行機の翼については,2次元で考える場合は,翼後方に生じた渦の対の渦として,翼の周囲に循環流れが発生していると考えられる。飛行機の翼では,形状と向い角によりこの後方渦を一方向に発生することで,翼上面の流れが加速されるような循環流れを常に生成している。これにより翼上下に圧力差がもたらされ,揚力として現れる。