抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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設置して15年経過したベイマツ製歩道橋の安全性を把握するため,桁(集成材)と梁(製材)の腐朽劣化を調査した。定量的に評価するために,梁・桁をブロック分けし,腐朽の有無と腐朽拡大状況を,ブロック単位で調査した。腐朽の有無は目視,触診,ならびに打診により判定し,腐朽拡大状況は梁桁材の上部のみが腐朽しているパターンと,上部に加えて下部の欄干取付け部や桁継ぎ手部なども腐朽しているパターンに分けて記録した。前者の腐朽は,桁の場合,上部2,3ラミナに限られるのに対し,後者は多数のラミナに拡がり,腐朽程度も激しいことから,後者パターンの腐朽のほうが強度性能への影響は大きいと考えられる。調査結果を集計すると,桁では全ブロックの97%に腐朽が認められ,69%は下部も腐朽していた。梁も,全ブロックの83%が腐朽し,72%は下部も腐朽していた。また,下部の腐朽は21カ所の桁支持部のうち18カ所に発生していた。これらのことから,調査した木橋の安全性は大きく低下しているおそれがあり,より詳細な調査に基づく大規模な改修,あるいは架替えが必要と判断された。なお,今回の調査により,木橋の部材をブロック分けして調査することにより,定量的な結果を得られることが確認できた。(著者抄録)