抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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地球温暖化防止にむけて温室効果ガスのの大幅な削減が求められており,省エネルギーは最も優先すべき対策の一つである。省エネルギー対策において,望ましいと考えられる省エネルギー水準と現状との差は「省エネルギーギャップ」と呼ばれ,省エネルギーギャップを生み出す様々な障壁は「エネルギーバリア」と呼ばれている。本稿では,エネルギー政策・エネルギー経済学分野における関連する選考研究をレビューし,省エネルギーバリアに関する理論的理解,および,これらを解消するための政策のあり方を整理した。まず,省エネルギーギャップとバリアの概念を紹介し,政府の果たすべき役割を考察した。次に,省エネルギーバリアに関する理論が拡張してきた経緯について述べ,省エネルギーバリアの仕組みを解明する理論的枠組みとして,市場の失敗,代理人理論,取引費用経済学,組織の経済学などの代表的なバリアの理論を紹介した。また,日本をはじめ主要国の省エネルギー政策の具体例を示し,これらの政策措置と省エネルギーバリアとの関係を整理した。最後に,今後の政策分析の課題をまとめた。