抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,集落営農法人における事業多角化の実態と課題を解明し,今後の経営展開について考察した。取り上げた法人は,担い手委託型の事例として三重県鈴鹿市の「農事組合法人クマダ」,集落一農場型の事例として滋賀県近江市の「農事組合法人万葉の郷ぬかづか」である。アンケート調査によれば,多角化には多様なメリットがあると推察された。しかし,そのメリットを享受するためには,原料の生産から製品化までの一貫生産の経済性をいかに実現するかが重要であった。担い手委託型のクマダは従業員を周年的に活用することで,低価格の加工品を供給し販路を拡大していた。一方,集落一農場型のぬかづかは,高付加価値商品の販売や都市との交流による多面的な集落活性化を目指しており,両者の戦略にはかなりの違いが見られた。しかし販路確保については,いずれも口コミが重要な要素となっていた。