抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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メタン滲出での微生物群落に基づく化学合成の分子特徴は,自生炭酸塩で極めて良好に保存される傾向にある。滲出の鍵となるプロセスはメタンの嫌気性酸化(AOM)であり,メタン酸化古細菌と硫酸還元バクテリアの共同作用により成し遂げられる。それぞれ,メタン酸化古細菌と硫酸還元バクテリアから導かれる
13Cに乏しいイソプレノイドとn-アルキル鎖の発生以外に,
13Cに乏しいトリテルペノイドが,数多くの滲出堆積物から報告されている。これらの明らかにAOMに関係しない分子化石の重要性を評価するために,一つのカンパニアンと二つの中新世のメタン滲出石灰岩のバイオマーカーリストを比較している。これらの例は,メタンが嫌気性プロセスにより単独では酸化されないという強力な証拠を与えている。構造及び同位体データは,好気性メタン酸化が,同様に幾つかの古代メタン滲出で普遍的であることを明らかにしている。中新世マルモリート石灰岩は,豊富な3βメチル化ホパノイド(δ
13C:-100‰)を含む。たぶん,好気性メタン酸化を行っている3βメチル化ホパンポリオールは,この化合物の前駆脂質であった。中新世ピエトラルンガ滲出石灰岩の一連の同位体的に乏しい4メチル化ステラン(ラノスタン;δ
13C:-80‰から-70‰)及び同様に同位体的に乏しい17β(H),21β(H)-32-ホパン酸もまた恐らく,好気性メタン酸化から由来している。ラノステロールは好気性メタン酸化により生成すると知られているが,4メチル化ステランの最も可能性のある前駆物質である。白亜紀後期滲出石灰岩中の8,14-セコヘキサヒドロベンゾホパン(δ
13C:-110‰から-107‰)の起源は明らかではない。これらのホパノイドは恐らく,滲出固有好気性メタン酸化により局地的に生成した前駆脂質の初期分解生成物を反映している。Copyright 2008 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.