抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2007年5月徳島県徳島市の吉野川堤防に見慣れない植物が生育していることに気付き,調べた結果,日本ではこれまでに帰化の記録がない地中海沿岸地方原産の半寄生植物Parentucellia latifolia (L.)Cruelと分かり,和名をベニヒキヨモギと新称し報告する。この植物は,日当たりの良い草地に生える1年草である。茎は直立して,太さ1~1.5mmの方形で全草に軟毛や腺毛が生える。草丈は高さ10~34mm,しばしば下部から枝分かれする。葉は対生し,卵形又は広卵形で,長さ3~15mm,幅2~7mmである。花冠は,赤紫色で,裂片の内面は桃色である。2007年5月の発見当初は個体数は極少なかったが,翌年の2008年5月には大きな群落となっており,今後急速に分布を拡大する可能性があり,保護すべき在来種が生育する草原や河川の氾濫原への侵入には警戒する必要がある。