抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2000年12月より2005年12月にかけて,相模湾浅海域において物理化学的特性の季節的,年変動を調査した。物理化学的特性(水温,塩分,密度,溶存酸素,溶存無機栄養塩濃度)は明確な季節変動を示し,それぞれの季節変動は5年間,類似していた。水温,塩分,溶存無機栄養塩は数日から数週間以内に急速かつ劇的な変動を示した。これらの変動は黒潮流軸の偏向効果による海水準と関連している:海水準は黒潮と他の水塊により影響を受け,その時,海水準差は黒潮で35 cmより大きく,相模湾水塊で15 cmより小さい。水温差(DFT)は海水準差にともない増大し,塩分と溶存栄養塩(NH
4+-N, NO
3-+NO
2--N, NH
4++NO
3-+NO
2--N, PO
43--P,SiO
2-Si)の差はDFTにともない,それぞれ増大と減少を示す。これらの全ての相関は有意である。全溶存無機窒素(N),りん(P),シリカ(Si)はそれぞれ,0.57-16.08,0.0070-0.91,0.22-46.38 μMの範囲の季節変動を示した。これらの元素間の回帰式より,次の関係が示された;Si:N:P = 14.8:13.4:1。溶存無機栄養塩は,夏季の表層(深度 0-20 m)においてSiとPの欠乏を示す。単一または複合元素を植物プランクトン(けい藻)成長の制限要因として働く化学量論的栄養塩制限を基礎として考察した。(翻訳著者抄録)