抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ミナミキイロアザミウマ:1984年に府下でナスやキウリに被害が認められ,2000年代に入り発生が増加傾向にある。多くの薬剤に感受性低下が認められている。ミカンキイロアザミウマ:水ナスの果頂部に脱色白斑が生じる被害が大きい。雌成虫が花に集まり子房部に産卵することで引き起こされる。この成虫はキク科植物上で越冬することが判っている。この虫にも多くの薬剤に感受性低下が認められている。防虫ネットを張ってハウスに侵入するのを防ぐと効果がある。タイリクヒメハナカメムシなど生物農薬で密度抑制効果がある。ヒラズハナアザミウマ:イチゴ,トマト,イチジクなどの重要害虫である。一部の薬剤に対して薬剤感受性が低下している。露地栽培では防虫ネットと光反射資材の設置が有効である。ネギアザミウマ:ネギ,タマネギ,アスパラガス,ハウスミカン,カキなどの重要害虫である。アザミウマ類の2齢幼虫は棲息する植物下の土壌で蛹化し,成虫が羽化し,発生する。ネギでは多くの登録薬剤があるが,一部の薬剤に薬剤感受性低下が認められる。チャノキイロアザミウマ:ブドウ,カンキツ,カキ,チャなどの重要害虫である。この虫は,樹皮の割れ目,落葉,土壌中などで越冬し,短日条件で生殖休眠する。天敵は,卵寄生蜂アザミウマタマゴコバチ類とカブリダニ類の存在が知られている。露地ブドウでは,イミダクロプリドが天敵であるカブリダニへの影響を考えて,効率的な防除薬剤であった。