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J-GLOBAL ID：200902268257189770   整理番号：08A0693907

転換畑ダイズ作における有芯部分耕栽培が土壌水分および生育・収量に及ぼす影響

著者 (5件)： 吉永悟志 (農業技術研究機構 東北農研セ) ,  河野雄飛 (農業技術研究機構 東北農研セ) ,  白土宏之 (農業技術研究機構 東北農研セ) ,  長田健二 (農業技術研究機構 東北農研セ) ,  福田あかり (農業技術研究機構 東北農研セ)
資料名： 日本作物学会紀事  (Japanese Journal of Crop Science)
巻： 77  号： 3  ページ： 299-305  発行年： 2008年07月05日 
JST資料番号： G0811A  ISSN： 0011-1848  CODEN： NISAAJ  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 土壌の過湿や過乾燥の影響を受けやすい転換畑ダイズ作において,ロータリ爪の一部除去や付け替えにより播種条下を不耕起として,耕耘した条間の土壌で種子を覆土する「有芯部分耕栽培」を適用し,同栽培法が土壌水分や生育・収量に及ぼす影響について慣行の全層耕耘栽培と比較した。有芯部分耕栽培における播種条下の不耕起土壌の三相分布は耕耘土壌と顕著な差を示し,固相や液相の比率が高かった。また,土壌乾燥時には全層耕耘した土壌よりも含水率が高く維持されるとともに,湿潤条件での同様の比較では有芯部分耕栽培の不耕起部の含水率が低い傾向を示し,土壌水分の変動が小さいことが示された。一方,耕耘法の違いによりダイズ生育に差を生じ,有芯部分耕栽培において開花期の主茎長や主茎節数の増大,乾物重の増加が確認され,着莢期~子実肥大期においても同様の傾向が継続して認められた。また,収量に関しては,有芯部分耕栽培により着莢数や百粒重が増大する傾向が示され,子実重の有意な増加が認められた。なお,子実成分に関する耕耘法間差は認められなかった。このような生育量の増大や収量の増加を生じた要因として,有芯部分耕栽培では,土壌含水率の変動が小さい不耕起土壌により土壌の過湿や過乾燥のダイズ生育への悪影響が緩和されることが考えられる。土壌の透水性や土性と有芯部分耕の有効性との関係の解明や作業性の向上が今後の課題である。(著者抄録)

シソーラス用語： 転換畑 ,  *ダイズ ,  不耕起栽培 ,  土壌含水量 ,  植物成長 ,  作物収量 ,  土壌水 ,  耕うん ,  土壌特性 ,  植物生理
準シソーラス用語： 植物生育 ,  土壌水分

分類 (1件)： 豆類  (FC03035U)

引用文献 (21件)：

• BENNETT, J. M. Drought and flooding on N_2 Fixation, water relations, and diffusive resistance of soybean. Agron. J. 1984, 76, 735-740
• 藤森新作. 転換作物の安定多収をめざす地下水位調節システム. 農及園. 2007, 82, 570-576
• 濱口秀生. 汎用型不耕起播種機による大豆不耕起狭畦栽培マニュアル. 中央農研セ研究資料. 2004, 5, 1-21
• 橋本鋼二. 水田大豆作の問題点 (1). 農業技術. 1978, 33, 103-107
• 細川寿. 湿害回避のための大豆耕うん同時畝立て作業技術. 農業技術. 2005, 60, 254-257

タイトルに関連する用語 (7件)： 転換畑 ,  ダイズ ,  芯部分 ,  栽培 ,  土壌水分 ,  生育 ,  収量