文献

J-GLOBAL ID：200902270037389365   整理番号：09A0346876

酸化劣化ポリプロピレンを分散剤として利用したポリプロピレン/セルロース系ウッドプラスチックの改良

Improvement of Cellulose/Polypropylene Composite by an Oxidatively Degraded Polypropylene as a Dispersing Agent

著者 (5件)： 宮崎健輔 (北見工大) ,  守屋杏輔 (北見工大) ,  岡崎文保 (北見工大) ,  寺野稔 (北陸先端科学技術大学院大) ,  中谷久之 (北見工大)
資料名： マテリアルライフ学会誌  (Journal of Materials Life Society)
巻： 21  号： 1  ページ： 40-47  発行年： 2009年02月28日 
JST資料番号： L0522A  ISSN： 1346-0633  CODEN： MRGAAB  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本研究では,ポリプロピレン(PP)/セルロース(FC)系のウッドプラスチックに対し,分散剤として熱酸化劣化ポリプロピレン(DgPP)を使用した。今回使用したDgPPとしては,130°Cで18時間劣化のものを作製して使用した。DgPPは,カルボキシル基やγ-ラクトンといったFC表面を修飾し得る官能基を持っていることが¹H-NMR測定によって確認された。また,PP/FC系ウッドプラスチックにDgPPを添加することで透明性が上昇した。これはDgPP中のカルボン酸やγ-ラクトンといった部分とFC表面の水酸基部分とがエステル結合を形成し,グラフト化による修飾をすることに起因している。走査型電子顕微鏡(SEM)による観察では,DgPPがFC表面を覆っており,FC界面の改質に成功したことを示した。また,力学的性質においては,DgPPの1wt%添加時に,引張強度およびヤング率において改善が見られた。これらの結果より,DgPPは効果的な分散剤であることが証明された。(著者抄録)

シソーラス用語： *複合材料 ,  *ポリプロピレン ,  劣化 ,  *セルロース ,  化学修飾 ,  表面改質 ,  性質 ,  グラフト共重合 ,  化学結合 ,  引張強さ ,  Young率
準シソーラス用語： 酸化劣化 ,  透明性 ,  エステル結合

分類 (1件)： 化学的性質  (YH02030O)

引用文献 (30件)：

• TAKASE, S. J. Appl. Polym. Sci. 1989, 37, 645-659
• MALDAS, D. J. Appl. Polym. Sci. 1989, 37, 751-775
• RAJ, RG. J. Appl. Polym. Sci. 1989, 37, 089-1103
• HEDENBERG, P. J. Appl. Polym. Sci. 1996, 60, 2377-2385
• ZHANG, F. J. Mater. Chem. 2002, 12, 24-26

タイトルに関連する用語 (5件)： 酸化劣化 ,  ポリプロピレン ,  分散剤 ,  セルロース ,  ウッドプラスチック