抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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外部光刺激による光異性化で蛍光強度などの物理的性質や光化学が可逆的に変化するフォトクロミックヌクレオシド(PCN)のcis-trans光異性化反応を利用し,核酸のハイブリッド化を光制御する方法を開発した。cis-trans光異性化するPCNとしてC8位をスチリル(ST)基,ナフチルビニル(NV)基またはフルオレニルビニル(FV)基で置換した3種類の2′-デオキシグアノシン(
8STG,
8NVG及び
8FVG)を合成した。これらのPCNのビニル置換基は350~450nmの光照射でtrans→cis転換し,約320nmの光照射でcis→trans転換した。これらのPCNを組み込んだ最大20塩基対からなるオリゴヌクレオチドを合成した。PCNを組み込んだオリゴヌクレオチドは,ビニル置換基がtrans配置を取っているときは正常な二本鎖を形成するが,cis配置に転換すると一本鎖に開裂した。この結果は,二本鎖DNAと一本鎖DNAを光照射によって可逆的にスイッチできることを示唆する。DNA中にPCNを組み込むことにより,二本鎖を形成したときのB型構造に対する影響はほとんど認められなかった。